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税制批評

「税制と経済学_その言説に根拠はあるのか」

世の中には、税金をめぐって「もっともらしい」言説がたくさんある。 本書によれば「一見もっともらしい言説は、論者の個人的経験と思い込みだけに依るものではなかろう。それは特定の主義や価値観に基づくものかもしれないし、特定の実利や権益から生まれた...
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ザイム真理教

森永卓郎さんの「ザイム真理教」を読んだ。たいした知識があるわけでもない私は、本を読むと、たいてい「そうだよな」と納得してしまう。 「ザイム真理教」とは、財政均衡主義を真理とするカルトで、信者は八千万人だという。 私も最近までこの信者であった...
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「日本の納税者」三木義一

「私たちは、本当に主権者になれたのだろうか?」この本の書き出しである。 日本国憲法は前文で「主権が国民存することを宣言し」とあるように、日本国は国民主権の国である。国民主権とは、国の政治のあり方を国民自身が決定することである。税金をどう集め...
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「租税国家の危機」 シュムペーター

20世紀を代表する経済学者のひとりであるシュンペーター、タイトルに「租税」とあり、しかも薄い(本文80ページ)となれば、税金に関わる者として手に取らずにはおられない、と思ったのか、我が家の本棚に30年以上眠っていた。難解な本という印象しか残...
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「国富論」アダム・スミス

アダム・スミスの「国富論」といえば、経済学の古典中の古典としてあまりにも有名である。初版が1776年であり、時代背景をいうならば、フランス革命は目前であり「アメリカの動乱」(独立戦争のこと)が現在進行形である。 200年以上前の書物であるが...