インボイス施行から2年 ”インボイス廃止!”

年末調整の複雑さにあきれる

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年末調整の季節である。

税理士を廃業し、自分も給与所得がないので、縁がなくなったが、税法改正のときから、わかっていたことながら、益々複雑怪奇になった年末調整にはあきれる。

税理士はソフトが対処してくれるのでまだいいが、一般の給与所得者に、年末調整関係の書類を書けというのは無理がある。

扶養控除等申告書

これは、全員が書いて、給与支払者に提出する書類であるが、記載例をみると、まず冒頭に扶養の所得要件が変わったことの注意書きがある。

これは、今年度改正とは関係ないが、収入と所得の違いがわからないと、扶養に該当するかどうか判定できない。

年齢で判定できる「老人扶養親族」や「特定扶養親族」は、まだよいが「源泉控除対象配偶者」となると、理解しろというほうが、無理がある。

給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書

あきれるほど長い名前の申告書で、本年度改正による新顔である。
税制改正の焦点となった、学生アルバイトの扶養所得要件引き上げ(特定親族特別控除)のための書類である。

これ以外の項目も、一般の人に書けというのは無理がある。 

給与所得者の保険料控除申告書

これは、なじみのある書類だが、令和8年から、子育て支援ということで、23歳未満の扶養の有無で、控除額がかわるので、またまた複雑になる。

パッチワーク税制はやめて

バカバカしい改正が繰り返され、年末調整は複雑怪奇になるばかりである。
こうなる理由は、様々であるが、根本的な原因は、多くの人が、税務署と縁がない(申告しなくて済む)税の仕組みにある。