税務統計を読む-日本の会社数

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日本には、どのくらいの数の法人(会社)が、あるのだろうか。増えているのか、減っているのか。国税庁の統計情報サイトで調べてみた。

法人数は292万

国税庁の統計資料によると、令和4年度(2022年)に、法人税の申告をした法人数は、約292万社である。これを資本金階級別にみると、資本金1億円未満289万で98.9%である。

資本金1億円未満1億円以上
会社数2,892,99229,980
出典:国税庁令和4年法人税申告実績より作成

資本金階級別クラス分け

法人税統計は、もっと細かな分類をしているが、「小」、「中」、「大」と三分類してみた。
小企業:資本金1千万円以下
中企業:資本金1億円以下
大企業:資本金1億円超

クラス別法人数

クラス
会社数2,556,157350,45316,362
構成比87.5%12.0%0.6%
出典:国税庁令和4年法人税申告実績より作成

上記のように資本金1千万以下の企業が87.5%である。

日本の「小」企業

上記の分類は、中小企業基本法の「中小企業」の定義とは異なるが、税理士を業としてきた私なりの分類である。資本金は、会社規模の指標であるが、資本金1千万以下の企業については、資本金の大小と会社規模は、ほとんど無関係といってよい。

この分類の「小」企業は、社長一人という個人の生業的規模や、家族経営から、大きくても付加価値数千万円であり、従業員数は20名に満たないという、規模である。

法人数は増加している

法人税統計で、平成29年(2017年)の法人数がわかるので、5年前と対比してみると、総数は271万社から292万社と21万社増加している。そのほとんどが、資本金100万円以下の会社の増加である。

資本金5千万以下の会社の増減

年/資本金100万円以下500万円以下1千万円以下5千万円以下
2017年383,0251,228,593734,368300,390
2022年598,2091,244,986712,962295,751
増減215,18416,393△ 21,406△ 4,639
出典:国税庁令和4年法人税申告実績より作成

ひとこと

日本どれだけの会社があるのか、という単純な疑問(興味)から、調べてみたが、資本金100万円以下の会社の増加は、なぜなのだろうか。どのような業種が多いのか。これも興味深い。

1千万円以下、5千万以下の会社は、減少している。廃業や倒産によるものなであろうか。これも原因不明である。