消費税近未来物語(2)2019年11月某日

この記事は約2分で読めます。

とある水道工事店にて

家族も含め従業員7人
年商6千万円
消費税納税義務者(本則課税)
社長夫人Bが事務、経理を担当

社長夫人と税理士事務所職員Aとの会話

職員Aがパソコンの会計データみながら
A「すみません。10月のレシート見せてください」
Aがレシートとパソコンのデータをチェックしながら
A「もう大分前からお知らせしてますよね。先月もお願いしたはずだけど、10月から軽減税率が始まったので、お茶とか8%のものは税率区分を変えて入力してもらわないとだめなんです」

B「話は聞いてたけど、コンビニなんて1枚のレシートで両方あるし、とても分けていられないわ。それにたいした金額じゃないし。ほんとうにもう面倒なだけ」

A「そうは言っても分けないと消費税の過少申告になってしまうんですよ

B「それは大変、うちは今まで、税金はキッチリ納めてきたのに」
A「あそうそう、新聞の購読料も8%だった」

解説

軽減税率は、軽減税率商品を販売する業種だけ関係ある話ではないのです。
税務署に申告して納付する消費税の計算は(売上でもらった消費税)から(仕入れで支払った消費税)を差し引きして計算します。今までは税率が一つだったので、仕入れの総額が分かれば計算できました。ところが軽減税率の導入によって税率が複数になったので、税率ごとに集計ことが必要です。

お茶や弁当、手土産のお菓子など食料品を全く買わないという会社はないので、消費税の納税義務者全部に影響する話です。

関連記事 消費税の不思議

この記事は2019年1月現在の情報によって記載しています。